今月の法華宗行事予定(11.17〜11.23)
- 11.21
- ・御虫干会
【大本山光長寺】 - 11.22
- ・令和六年度弁論大会
【興隆学林】
法華シリーズの第一弾として出版された、故株橋日涌先生の法話集。正月に始まり、大晦日を迎えるまでの法華信者の生き方が、日蓮大聖人の遺された御遺文を通して分かりやすく説かれている
。先生は近代法華教学の大成者として宗門史上にその名を残しているが、本書の所々に見られる教学的解説は、在りし日の先生を知る人にとってはなつかしく、またそうでない方にも本書によって新たな刺激を受けるに違いない。
まず「はじめに」で日蓮大聖人の真のお姿を伝える作業の必要性が述べられている。それは、大聖人の誤った姿が国粋主義者たちによって利用された事への反省であり、また軍事政権によって法華宗が弾圧された時、その弾圧に屈しなかった法華宗のすばらしさを今の我々も忘れてはならないという警告である。そして本文であるが「上行菩薩日蓮」として生きた大聖人の御生涯が、歴史小説風に綴られている。
現代は「政治的無関心」「しらけ」といった言葉で表現されるように「さめた時代」でもある。また化学万能の時代においては、ともすれば「信仰」もまた「さめた」ものにならないとも限らない。しかし本書を一読すれば「熱い」信仰の空気に触れることができる。
本書の全体にわたり、日蓮大聖人、日隆聖人の生き方や、法華宗に起こった様々な出来事を通して、お題目のありがたさ、信仰の大切さがユニークな文体で綴られている。
我が国における仏教需要の歴史と法華経信仰の話に始まり、「写経」の歴史を詳しく解説している。これは写経に入る前にぜひ知っておきたい知識である。またお経の意味とその功徳についての解説や、その作法の説明もあるので、写経をしてみようという人はぜひ参考にしてほしい。
学林教授であられた、故豊島先生の遺稿。法華教学をもとに、本門八品のお題目の信仰のありがたさを説いているが、日蓮大聖人の御遺文のほかに中国の古典なども引用して、日々の生活の中での信仰の重要性を語っている。
日蓮大聖人の教えを正しく構築し、「法華宗再興の唱導師」と称される日隆聖人。しかしその御生涯についてはまだまだ謎が多く、伝記によって様々な説が見られる。本書は先師に著された諸伝記や関連資料を分析し、謎の多い聖人の人物像を、出来る限り具体的に描き出すことに挑戦したはじめての書であろう。またその作業に我々も参加しているような感覚は歴史の中に身を置き、日隆聖人の生きられた時代へのタイムスリップしているかのような錯覚を誘う。
病から復帰後、自坊の静岡県・本蓮寺の機関誌「晴明」に「法華経のこころ」を連載。それを一冊にまとめ、法華シリーズとして出版された。内容は、まず『法華経』の性格やその教えを概観し、法華経「本門八品」(法華宗のお題目に関わる重要な箇所)を一品ずつ解説していく。もちろん現代の我々の生活をたとえに、平易な文体で語られているためとてもわかりやすく「本門八品」の世界にふれることができる。
文学博士田村芳朗先生が生前「無上道」に寄せられていた玉稿を、法華シリーズ刊行会の編集により一冊の本として出版。「1法華経と日蓮大聖人」では法華信仰の歴史を、「2日蓮大聖人遺文講座」では、御遺文を通じて日蓮大聖人の人生とその思想に迫る。日蓮大聖人より生きた思想を学びたい方に必読の書。
「お経は何を書いてあるんですか?」多くの檀信徒の方々の問いに答えて、興隆学林専門学校の大平宏龍先生が解説。
略要品と呼ばれる「方便品第二」の初めの部分と、「如来壽量品第十六」・「如来神力品第二十一」の偈頌(げじゅ)の部分をわかりやすく解説している。
またお経についての様々な解説など、お経を読んでみたいという方、お経の意味を知りたい方などにおすすめの一冊。